2019年12月30日月曜日

ナイキとPIERCING

NIKE “AIRFORCE1 TYPE”



小袋成彬 “PIERCING”  2019


この年末に一目惚れしたスニーカーと新譜。

どちらも、ツボにハマりました。。

この2つ。共通して言えるのは
パッチワークの妙、と言いますか。
今の空気感をビンビンに感じます。

元ネタを細かーく刻んで、デジタル上で
継ぎ接ぎして一個の作品を作っている感じ。
デジタルで作っているんだけど、
継ぎ接ぎの接着剤の跡が残っていて、
なんだか情緒深い感じというか笑

デジタルでクールなんだけど、
手作りの洒落っ気が効いているというか。

サンプリングやオマージュありきで名作が生まれた2010年代。
過去の名作だとか、教養を下敷きにしてこその
遊び心。そう感じさせてくれた2つの名作です!


手作り感あるナイキのAF1。
ヒールのスウッシュが手書き風で、付箋の様な
ベルクロのピンクが、とても可愛いです。

靴の外側はナイキのスウッシュがひっぱがされ、
354の手書き風プリント。
靴の内側、土踏まず側はスケルトンなメッシュ風で
まるで肉抜きされたミニ4駆のボディ(?)みたいです。
爪先は、補強の意匠なのかトゥにもソール風のゴムが
あてがわれてます。

かなり遊んだデザインですが、そこは
発売して40年近く経つAIR FORCE1。
デザインは程よくヤンチャでラフで。
でも素材はクラシック。
故に今っぽいのだと思います。


かたや、現在ロンドン在住の小袋成彬さん。
クラブ行ったり、多種多様なアーティストの方と
交流して、音楽を楽しまれているのを
ラジオで拝聴しておりまして。
ヒップホップ からハウスなんかの今っぽい音楽を
勉強させて頂いております。
新作のPIERCINGは、カテゴライズが難しいサイコーな新作。
James Blake、Mura Masa、Solange、Travis Scott‥(なんだか書くの恥ずかしくなってきた)
2010年代の海外のミュージシャンの今の音を
日本語で表現している稀有な1枚。
トラップのビートを、ここまでポップに鳴らしてる
ミュージシャンは日本には、あまりいないと思います。
このアルバムのベースにあるのは透明な空気感。ピアノ、お子さんの合唱、独唱。
これらを打ち込みのビートで炒めてる感じ笑
ボーカルのピッチを上げ下げ、ボリュームをあげたり
絞ったりと。無駄な様な遊びが、この作品の情緒に
繋がっていると思います。
とにかく、こういう音を日本人で作ってくれるだけでも
意義があると思います。心底、惚れました。日本語の語感が
とても好きです。"ナイキの黄色〜。

ジャンルまたいだ音楽の素養をベースに
刻んだ音をめいっぱい、ラフに振りかけて遊んでいる名作だと思います。


インスタでもストーリーが流行っていたりと、
整えすぎない。ラフな、生っぽい情報発信が今後はどんどん
受けるんだろうなぁ。