2014年3月29日土曜日

ホリエモン


この2冊読みました。


   ゼロ - なにもない自分にイチを足していく(ダイヤモンド社)
 2013  堀江貴文


 心配事の9割は起こらない(三笠書房)
 2013 枡野俊明


付箋の数を見れば、どちらに心動かされたか一目瞭然ですね。

おっほ〜、って付箋付けが止まりませんでした。
堀江さんの本。

ただどちらの本も、
○時間は大事に。
○どんな仕事も面白くできる
○何事も自分次第

など言っている事はとっても普遍的な事で一緒なんですけどね…。。
(↑箇条書きにしたら、なんとつまらない言葉か。。)
もっと年配の方なんかは"心配事は〜"が好みかも知れませんね。
心配事〜は眠くなっt

…世代的に、堀江さんの本がブッ刺さったのかと自分では思ってます。
上記の事を堀江さんが言うってのがビックリ。
でもとても腑に落ちる内容でした。

"楽しい事は独り占めしない、シェアしよう。
シェアすれば、自分では思いつかないアイデアで
それをもっと昇華できる/自分は凡人だから会社を立ち上げて
みんなのアイデアを頂いて、それを形にしていきたいetc.."

 堀江さんのこんな↑考えには驚かされました。
もっとキツイ、自分本位の方なのかと思ってましたけど…。

上記の堀江さんの主張をこのブログになぞらえるなら…
○このブログは私が心動かされたモノを
紹介、シェアする場。読者さんがそれに共感できたら嬉しい!
読者の方がそれを自信の解釈で楽しんでくれたら、なおよし。"

そんな楽しみがあるから、このブログを続けられているんですかね。。
みなさん、ありがとうございます。
今後もよろしく。。





2014年3月24日月曜日

男の作法

男の作法
池波正太郎
1981

読書読書〜。


都市部のいいトコは
素敵な出会いの数に恵まれているトコロ。その出会いとは人だったりモノだったり…。
地方ではこの出会いの数は少なくなると思う。
モノや人が溢れかえってる都市部より出会いは少ないのは必然だろう。


けど、そんな地方で
例えば良い本を見つけて読み耽る事ができた時。
本の真意と自分の心の奥底が共鳴する本と出会えたならば。
何回でも繰り返し読めるのならば。
それは出会いの数なんか目じゃない位、その本からパワーを頂けてる証ではと思います。
その出会いが人でなくても関係ない!

たくさん読めばいい訳ではない。
たくさん出会えればいいわけではない。
住んでる場所も関係ない。

そう感じれるくらい、この本は読んでてホッとするし
私は良書と感じてます。文章も優しくて、丁寧。
こんな若造でも楽しく読めました。

妙齢のセンスの良い近所の昔から仲の良いおじさまの
家に招かれて奥さんの揚げる天ぷらに舌鼓をうちながら
日本酒ヌル燗をチビチビとやってダベッてる感じといいますか…笑
話しててホッとするんだけど、要所要所で人生とは何ぞやと
刺さる素敵なフレーズに出くわす感じ。
日本人でよかったと感じる一冊。

この本では男はかくあるべきと
池波先生が理屈を抜きにして語っております。
時代を超えて、住むエリアを超えて
池波先生のセンスの良さが香ってくるのが大好きです。

"やはり、顔というものは変わりますよ。だいたい若いうちからいい顔というものはない。…いまのような時代では、よほど積極的に自分をみがかないと、みんな同じ顔になっちゃうね"(p.22)

"万年筆だけは、いくら高級なものを持っていてもいい"(p.91)

"遊ぶことは結構だよ、だけど、同じ遊びにしても、もっとほかにあるでしょう。自分の何か得るところがある遊びが。だから、パチンコが好きで、麻雀が好きで、三年間麻雀とパチンコばかりやっていた人と、…映画狂の若者と、三年たったら全然違いますよ。映画だけでも麻雀やってる人よりもいい。"(p.96)

”ディスコで踊り狂って、女の子を公園に引っぱりこむとか、そんなことばかりしないで、その余剰時間とエネルギーをほかのものに振り向けていかないとね。”(p.119)

などなど。
折に触れ、読み返したいフレーズばかり。文章も優しい。


本のイイトコは
都市だろうが地方だろうがどこにいても読めるとこ。
また作家さんの主張に肉薄できる。
作家さんが長い事時間をかけて執筆する記事だもの。
こんな薄弱なブログとは訳が違う。

ネットだと全国どこでも閲覧ができても
この本みたく作家さんの匂いを感じ取る事は難しい。

こういうエッセイは好きですね、私。
読みやすい。いいですね!

小難しい本、エッセイ、小難しい本、エッセイ…
と読書してこうかな。

エッセイは気楽に読めて楽しいよ。

さて次の本へ…。

2014年3月21日金曜日

地下室の記録



新訳 地下室の記録
ドストエフスキー
亀山 郁男 訳
2013 (1864)

夏目漱石の"それから"と通ずるものがある
ダメ男をテーマにしたエグい小説ですね。
素晴らしい。。笑

100年前の、しかも海を越えた
ロシアでもこういうダメ男を描いた文学があったって考えると
ホッとします。。

主人公は低賃金で働く、40歳の地下室人=ダメ男。
読者に語りかける手記です。
(地下室とは、メンタル的な意味での。)
どこら辺が"地下室"かというと…

○自己反芻の鬼であるという事。
自分へのダメ出しが尋常で無い。
ダメ出しの挙げ句の果てに快楽を見つけるという始末。笑
自分ダメ出しに熱を入れるあまり、外界から隔離された地下室に入り込み自己反芻と書の世界に埋没してる様を地下室に例えたそうな。

ただ自分が地下室人である事を作者は認識してる。
しててもそれを直す気は無いのだと強気。
なぜならこれとは真逆の自己を顧みず、ひたすら自分の利益めがけて邁進する直情径行型の人間はセンス無い。例えお金が稼げても、幸せになれても俺はそうはなりたくないとコメント。
カッコイイよ、ドストエフスキー。

また自分へのダメ出しを止めない理由を
以下の通り考察してる。

"自分たちが築きつつある建物が完成するのを本能的に恐れているからでは無いか"(p.59)
"人間が愛しているのは、幸せな暮らしだけではないかもしれない"(p.60)

とてもユニークです。ロックンロールですね。退廃的。
今生まれ変わったらドストエフスキーはロックスターだったかもしれません。




”「地下室」とは、言い換えるなら、青春時代を生きるだれもが一度はくぐりぬけなくてはならない"戦場"である…”(帯より)

この地下室の暗さは誰しもが経験してるはず。
秀逸な帯のコピーでした!

2014年3月10日月曜日

百聞は一乗に如かず


 長野に来て3年。ついにクルマを買う。
VolkswagenのGolfです。
実家もGolf乗りなので、この車種は避けてたのですが…。
試乗して、、ヤラレました。
ターボエンジン。ギアチェンジのスムーズさ。
走ってて血がたぎる感じね。。。
走れば何でもいいや、って考えが吹っ飛びましたね。。

百聞は一乗にしかず。
のってわかるこの血のたぎり!
ネットでいくら下調べしようが、関係ない。
乗って一発でよさが分かりました。
買ってよかった、と。

また色も決め手でした。
グラファイトブルーという色らしく。
青い様な緑の様なガンメタリックカラー。。。
昔、実家で乗ってたUSアコードワゴンに似た渋い、深い色味にノックアウト。


そしてここ2日ほど乗り回して、
更に株を上げてくるゴルフ氏。

GTXというスポーツモデルではありつつも、
身体に馴染む程よい加速具合。
ドッシリとした、浮き足立たぬ加速感には安心を覚えます。チャラくない加速。
意外にコンパクトなので街中でも乗り回しいい。
走りに対しては優等生ですねー。マジメですばらしい。
 
運転の体感スケールがとても大きい。世界が拡がります。
ボディ剛性が◎なので、とにかく運転しても疲れない。
時間さえ許せばどんなに遠い所へでも行きたい。
疲れる気がしません。
自分の生活圏、世界、スケールがグググっと拡がりました。
どんな遠くへでも行きたい。

錆にも強い。塩化カルシウム(道にまかれる雪を溶かすクルマの早期劣化を招きかねない融雪剤)なんか目じゃないので
気にせずガンガン乗って下さいとディーラーさんにいわれホッとする。
(モチロン洗車はしてねとの事。)雪国で錆に強いというのはポイント高し。
このタフなエピソードも堪らないですね〜。 

  …
 ドイツの速度無制限高速道路のアウトバーン育ちのゴルフくん。
    また、ドイツも長野と同じ寒冷地。
走りに対してトコトンマジメな、且つタフな普通にイイクルマ。


 国産車と比べ、モノ作りのスタンスが違いますよね。いい悪い抜きにして。
だからこそ気にかけるポイントも国産車と比べ、少なく無いでしょう。
ほったらかしは故障を招く事もどうやらありそうです。
ただ会話をする事で、そのトラブルの芽も簡単につめそうです。
普段の靴磨きのつもりで洗車、靴底の減りを脱ぐ度の目視確認のつもりで
オイルのチェック。クルマとの会話を楽しめるのも逆にドイツ車の醍醐味か。

幸いにして道具とメンテを通じて会話をするのは好きでして。
メンテして末永く使う事に何とも言えない快感を覚えます。
メンテしてありきの靴の味深き履き皺、デニムのひげなんかに萌えます。
このゴルフでもそんなエイジングが楽しめたら、と思ってます。